Bologna Children’s Book Fair 2016 レポート (1)

2016年4月4~7日にイタリアのボローニャで開催された、Bologna Children’s Book Fairに出展し、先日無事帰国いたしましたのでご報告いたします。

フェアが開催された4日間に加え、搬入に1日、観光に2日、移動に3日間を費やした長旅となりました。

2016年4月4~7日 Bologna Children's Book Fair2016年4月4~7日 Bologna Children’s Book Fair

反省点も多かったものの、自分にとっては色々なことを考え、学ぶ大変貴重な機会となりましたので、それらを今後に生かせるよう、少しずつレポートにまとめてWebにアップしていきたいと思います。

通常業務の合間に少しずつ書き進めようと思っているので、全体的な内容がまとまるまでかなり時間がかかると思いますが、気長にお付き合いいただければ幸いです。

(1) Bologna Children’s Book Fairへの出展理由

そもそも、なぜボローニャへ行こうと思ったのか、その動機について。

私は元々、以下のような理由から海外の出版社への売り込みに関心を持っておりました。

  1. 大学で中国語を専攻し、語学留学経験もあるので、海外市場を開拓する上でそれが強みになるかもしれない。
  2. 近年、日本の出版業界については景気の悪い話ばかり耳に入ってくるが、今後伸びしろのあるアジアの新興国などでは状況が異なるかもしれない。
  3. いずれは故郷の広島に戻ってイラストの仕事を続けたいが、日本の出版社は東京に集中しているため、関東圏のイラストレーターよりも営業面で不利になる可能性が高い。海外の出版社から受注できるようになれば、そのような地域格差を埋めやすくなるかもしれない。

また、私の絵は普段から「絵本っぽいね」と言われることが多く、私自身もストーリー性のあるイラストを描くことを常々意識してきましたが、どうしても自分で物語を組み立てて文章を書くことができません。日本で絵本作家になるためには、多くの場合絵と話をセットにして出版社に持ち込むことが求められているため、話を書けない自分は絵本の仕事に携わることはほぼ無理だと思っていました。しかし、海外の出版社では絵と話を別の人間が分業して作るケースも多いと聞いたため、それなら可能性が開けるかもしれない、と思った次第です。

絵本分野で海外の出版社へ売り込みをすることを検討し始めた2015年の5月頃、まずは有名な登竜門である”Bologna Illustrator’s Exhibition”へ応募することにしました。(絵本用に描いたイラストレーションを5枚一組にして応募できるコンペティションで、Bologna Children’s Book Fairに伴うイベントの一つです。) ものすごく狭き門ですが、このような大規模なコンペに無料で応募できる、というのは大変お得だし、ダメ元で送っちゃえ!ということで。(結果は案の定落選でした)
一方、コンペに落選したとしても、入選作品が展示されるブックフェアの会場では出版社に売り込みをするイラストレーターが大勢いる、ということもこの頃知りました。世界中の出版社が集まるなら、自分の画風を気に入ってくれる所も何社かあるかもしれない……という気持ちもあり、コンペの結果にかかわらず現地渡航してブックフェア会場で売り込みをしてみよう、と思うようになりました。

当初は一人で渡航して手あたり次第に出版社ブースを廻るつもりでした。が、イラストレーターが売り込みをしやすいよう、複数名で会場の一部を借りて作品を展示する企画があることを8月頃にfacebook上で知りました。その方がきっと効率的だし、経験者の助言ももらえるので心強いと思い、そのグループに参加することにしました。

(つづく)